夏休み岩稜歩き－フォーキャスト・ビバーク

ほんの数メートルすべり落ちただけなのに・・・心が折れました。
なかなか、動く事が出来ませんでした。
しばし、思考回路も停止。

しかし、このままの状態で落石の巣窟にずーっといる訳には行きません。
気を取り直して、慎重に、慎重に・・・５ｍ位先に見える草付きまで。

やっとの思いでガレ場を乗り越え、腕時計を見ると、すでに１５時。
あと、２時間登って、テントの張れそうな場所でビバークをすることにしました。

フォーキャスト・ビバーク。
あらかじめ、予見される危険から身を守るために、体力や気力が奪われる前に行う計画的なビバークです。逆に急激な天候の悪化などで行動が困難な場合に、岩陰や樹の下にて、ツェルトなどの簡単な用具を張って緊急避難的に野営することをフォースト・ビバークといいます。
（一般的にビバークと言ったらフォースト・ビバークを指します）


大岩を越え、藪こぎをし、滝を登りきった先には楽園が待っていてくれました。
雄大なカールに囲まれた小金平には僕一人。絶景を独り占め。
ジャンダルム敗退のフォースト・ビバークに比べたら、まるで天国のよう。

国立公園内では、指定地以外での幕営は禁止です。
今回はあくまでも、ビバークです＾＾。

本谷橋１２：００－涸沢分岐１３：００－右俣分岐１５：００－小金平１７：００